研究集会
【日時】 2025年3月19日(水) 13時頃~
【場所】 大阪電気通信大学(寝屋川キャンパス) J-413教室
【研究キーワード】
・動的システム/システム制御/システム科学
・状態推定/状態検知
・最適化/パラメータ推定
・機械学習/深層学習/強化学習/知能情報技術
・データ科学/データ同化/時空間データ解析/予測
・マシンビジョン/自然言語理解/センサ融合
・ヒューマンセンシング/ソーシャルセンシング
・人間―機械インタラクション
・創発/知識発見/自己組織化/自律システム
・バーチャルリアリティ技術/ウエブ実装
・並列実装技術/ネットワーク実装
【研究集会の特色】
・成果報告よりも質疑応答を重視
『発表した』という既成事実をつくる為の会合ではなく,
研究の核心部について,知見を共有し,智慧を出し合う.
・結果よりも経過を重視
『良好な結果の報告』に限らず,研究初期の構想段階から,
途中経過の報告や,困難な箇所の学術的・技術的な相談,
良好ではない結果の報告など,多様な発表を歓迎します.
・理論から応用まで幅広く
理論,方法論,実装技術,実験的デモンストレーション等,
理論から応用までを幅広くカバーし,包括的な議論を行う.
・異分野交流
異なる専門分野の発表者・参加者が意見を交換することで,
新たな知見を創発できる場を醸成する.
【当日のプログラム】
0.オープニング レクチャ : 13時過ぎ~14時
「状態空間モデルと状態推定におけるMCMCと力学系の活用」
生駒 哲一(日本工業大学)
[概要]
状態空間モデルの問題設定と,状態推定としての予測,ろ波,平滑化の形式的な解,
線形ガウスモデルにおけるカルマンフィルタおよび平滑化アルゴリズム,および,
非線形非ガウスモデルにおけるモンテカルロフィルタのアルゴリズムを確認した後,
その改良として逐次モンテカルロ法およびラオ―ブラックウェル化について概観する.
粒子の重み評価とリサンプリングを伴わない方法として,マルコフ連鎖モンテカルロ
MCMCに基づく方法であるSequential MCMCと,そこでの力学系の活用を概観する.
1.特別講演 : 14時~15時
「非線形力学が生み出す多様な構造とダイナミクス」
柳田 達雄(大阪電気通信大学)
[概要]
非線形力学は単純な要素の相互作用からカオス・パターン形成・分岐現象などの複雑な振る舞いを生み出します.
講演では,非線形力学の多様な振る舞いについて概観するとともに,
ポリマーや分子のモデルである質点がバネで結合した単純なハミルトン力学系(ビーズ・スプリング・モデル)が
生み出す動的な形態変化(dynamically induced conformation)の解説します.
2.研究発表 : 15時頃~18時頃
1)「GNNを用いたテント片付け作業における協調度数値化手法の提案」
〇山磨 虎多郎,木下 浩二,一色 正晴,樋上 喜信 (愛媛大学)
[概要]
複数の人物からなる集団内での協調行動の解析は,
その集団における中心人物の推定や人物同士が協調的に行動する過程を把握する上で重要である.
実際の集団はそれぞれの人物が何らかの意図をもった行動を行っており,
お互いがそれぞれの意図を汲み合うことで協調行動が行われている.
しかし,協調行動の定量化や可視化は困難であり,集団内の人物同士における協調度合いの数値化が必要である.
本研究では,愛媛県野村町で開催されたイベントにおいて,スタッフがテントを片付けている映像をもとに,
GNN(Graph Neural Network)を用いて,テントの片付けを行うスタッフ間の協調度の数値化を行った.
2)「配り集め操作による完全シャッフルされたカードの並びの復元ーOutシャッフルとInシャッフルを組み合わせた場合の検討ー」
〇伊藤 義道,岡本優弥(大阪電気通信大学)
[概要]
偶数枚からなるカードをちょうど半分に分け,互いに1枚ずつ完全に?合わせるシャッフルを完全シャッフルという.
?み合わせ方にはOutとInの二種類がある.
スペインのマジシャンJuan Tamarizは計m回の完全シャッフルがなされたカードは,
2^m個の山に配り分けて適切に山を集めれば元の並びに戻るという事実を発見したが,
52枚の場合の方法しか知られていない.
また,一般の枚数に対するOutのみやInのみの場合の復元方法は最近明らかにされたが,
これらを複合した場合の復元方法は知られていない.
本研究では,一般の枚数でOutとInを混合した場合に対する復元方法を明らかにする.
3)「LGNetによる斜視画像補正の検討」
松井 大和,〇土居 元紀(大阪電気通信大学)
[概要]
近年若年層を中心に斜視が増加している.そのため,斜視状態で写った顔画像を,
深層学習に基づく画像補完アルゴリズムであるLGNetを応用して補正することを提案する.
従来は,個人を対象にした顔画像補完が主流であり,顔の広範囲を補完する方法だった.
本研究では斜視の補完に特化するため,
まず,集合写真から斜視状態の顔画像を自動的に抽出して特定の目の領域のみをマスクする.
そして,マスク部分を学習済みのLGNetを用いて補完し,斜視を補正する.
実験により,斜視状態の顔の自動抽出および斜視の補正が適切に行われることを確認した.
4)「深層学習による移動量推定を用いたパーティクルフィルタによる人物追跡」
〇太田 一朗,木下 浩二,一色 正晴,二宮 崇 (愛媛大学)
[概要]
パーティクルフィルタを用いた人物追跡において、
人物の動きを仮定した状態遷移モデルに従って粒子を遷移させることで良好な追跡が実現できる。
しかし、人物が遷移モデルとは異なる動きをした場合、追跡が困難になる。
そこで、畳み込みニューラルネットワーク(CNN)に追跡対象を囲む矩形を入力して得られる移動量を
状態遷移モデルに組み込む方法を提案する。また、追跡対象の移動量を正確に算出するために、
CNNを用いて追跡対象の重なり状態を判定し、この判定結果を移動量推定に加味するようにした。
移動量を推定するCNNを学習する際に使用する正解移動量の作成方法について検討した。
目視で求めた人物位置の単純な差分による方法と、スプライン補間による方法を用いることで、
移動量の推定結果や追跡精度にどのような違いが生じるのか検証する。
5)「動的環境における粒子フィルタを用いた多クラスファジィ識別器の学習」
〇山本 悠真,楠木 祥文,中島 智晴(大阪公立大学大学院)
[概要]
ファジィ理論に基づく識別器は,言語的に解釈可能なexplainable-by-designなモデルとして説明可能なAIの研究対象である.
オンライン学習は逐次的に学習を行う手法であり,
時間経過に伴って利用可能となる学習データに応じてモデルパラメータを更新する.
既存のファジィ識別器は動的環境に適応できるが,変化を予測できず学習が遅れる課題があった.
本研究では粒子フィルタを導入し,環境変化を予測的に捉え識別精度を向上させることを目的とする.
数値実験では動的環境下で識別精度を評価し,
提案手法が従来手法より高精度かつ解釈可能性を維持していることを確認した.
6)「ファジィ推論モデルによる責任あるAIの構築に関する一検討」
〇関 宏理(大阪大学・福知山公立大学),三宅 遼作(大阪大学)
[概要]
近年,生成AIをはじめ,様々なAI利活用が盛んに行われている.
しかしながら,生成AIによるフェイクニュースをはじめとした偽情報・誤情報も大きな問題となっている.
また深層学習は多くの分野で成功を収めているものの,その構造はブラックボックスであることから,
説明可能なAI,責任あるAIが求められている.
このことから本発表ではIf-Thenルールにより推論を行うファジィ推論モデルによる責任あるAIの構築について議論する.
また,深層ファジィ推論モデルの学習法と知識獲得についても言及し,本モデルが説明可能で,
かつ透明性のあるコンパクトな推論モデルであることをも示す.
【意見交換会】
夕方より,近隣のお好み焼き屋で開催しました(実費).
【発表・参加の申込み方法】
フォームからの申込みは終了しました.
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