パーティクルフィルタ研究会 本文へジャンプ
平成29年度の活動

2017年4月
講演会

共催:コミュニティ・セントリック・システム研究センター(首都大学東京)
 http://www.tmu-beyond.tokyo/community-centric-systems/
共催:SOFTベンチャー研究会「動きの様相から先を読む」
共催:サービスロボットインキュベーションHUB serBOTinQ(首都大学東京 システムデザイン学部)
 http://www.comp.sd.tmu.ac.jp/serbotinq/index.html

【日時】
平成29年4月10日(月)13時半~18時

【場所】
首都大学東京 日野キャンパス
 1号館 1階 会議室1
http://www.tmu.ac.jp/university/campus_guide/access.html

 ※研究発表の募集は終了しました.

【内容】
13:30~14:30
「パーティクルフィルタによる実時間デモンストレーションたち」
 生駒 哲一(日本工業大学)

休憩10分

14:40~15:10
「広視野ステレオカメラによる人物の継続的な追跡手法の提案」
 ○松藤彰宏(首都大学東京),山本昇志(東京都立産業技術高等専門学校)

15:10~15:40
「Evolution Strategy SAmple Consensusを用いた3次元環境認識技術」
 ◯戸田雄一郎,久保田直行(首都大学東京)

15:40~16:10
「非線形帯域拡張法を用いた音声信号処理」
 ○塩田さやか,貴家仁志(首都大学東京)

休憩10分

16:20~16:50
「学習管理システムログデータからの修学状態推定と学習支援への応用」
 ○近藤伸彦(首都大学東京),畠中利治(大阪大学大学院)

16:50~17:20
「Bayesian ART for topological map building」
 ◯Wei Hong Chin,,Naoyuki Kubota(首都大学東京)

17:20~17:50
「動きの様相から先を読む知能システムに向けて」
 橘完太(工学院大学)

17:50~18:00
総合討論

【意見交換会】
19時頃より,学外近隣にて開催しました(実費).詳細は現地にてお知らせしました.

2017年5月
見学会および講演会


【日時】
平成29年5月19日(金) 12:40~18時頃

【場所】
愛知工科大学,ホール棟3階 AUTホール
 http://www.aut.ac.jp/univ/outline/map/
 〔アクセスとスクールバス時刻表〕
  http://www.aut.ac.jp/access/
  http://www.aut.ac.jp/media/001/201605/jikokul.pdf

 ※研究発表の募集は終了しました.

【内容】
〔見学会〕 12:40~14:30
 (集合場所:愛知工科大学 AUTホール)
 ・ドライビングシミュレータの見学と試乗(愛知工科大学ITS研究所)
 ・学内設備見学
 ・津波体験VR/ARアプリの見学と体験(愛知工科大学 板宮研究室)

〔講演・研究紹介〕 14:40~18時頃
(1) 14:40~15:30
「チュートリアル:超わかる!図解パーティクルフィルタ」 
 生駒 哲一(日本工業大学 教授)
(2) 15:30~16:10
「場面遷移ネットを用いた離散・連続混合システムのモデリング」
 舘山 武史(愛知工科大学 教授)
(3) 16:20~17:00
「損傷モデルに基づいた信頼性・保全性理論の動向」
 水谷 聡志(愛知工科大学 准教授)
(4) 17:00~17:30
「IoTモノづくりとアート作品「しなやかな次元」との融合」
 ○安井健人・稲垣彰一朗・瀧谷悠・杉森順子・荒川俊也(愛知工科大学)
(5) 17:30~17:45
 総合討論

 〔発表の申込み先〕
 ※研究発表の募集は終了しました.

【意見交換会】
5月19日(金)の夕方に蒲郡駅近くにて開催しました(実費).

2017年6月
国際会議 IFSA-SCIS 2017 でのセッション企画
http://ifsa-scis2017.j-soft.org/special_session.html

【日時】
平成29年6月28日(水) 10:40~12:00

【場所】
ピアザ淡海 滋賀県立県民交流センター(IFSA-SCIS 2017 の開催場所)
http://www.piazza-omi.jp/

【内容】
SS-21 Uncertain dynamic state estimation

Organizers:
Kazushi Okamoto (The University of Electro-Communications, Japan)
Norikazu Ikoma (Nippon Institute of Technology, Japan)

Short description:
This session widely discusses about dynamic state estimation and uncertain measure topics, and we aim to emergence of advanced autonomous intelligent systems. In the discussion, we try to fusion of state-space model, well known as optimum filter problem, theories and methodologies of state estimation, and fuzzy systems based on fuzzy sets and uncertain measures.

【意見交換会】
今回は特に開催しませんでした.

2017年7月
講習会・研究発表会・施設見学会

【日時】
平成29年7月21日(金)13時~夕方 午前:講習会,午後:研究発表と見学会

【場所】
西日本工業大学 小波瀬キャンパス(集合)
 N棟1階 123演習室

【内容】
〔講習会〕
C++/C言語によるパーティクルフィルタの実装
 ・トレンドモデル:突発変化,外れ値
 ・非線形モデル
 ・ターゲット追跡モデル(2次元)
 ・動画像中の特定色物体の追跡

〔研究発表会〕
(1)「パーティクルフィルタ指南~状態空間モデル構築のツボ」
 生駒 哲一(日本工業大学)
(2)「パーティクルフィルタを用いた鼻部トラッキングおよび皮膚温度計測によるストレス評価」
 ◯荒川 俊也,加賀翔 大郎,大西 正敏(愛知工科大学)
(3)「病院で利用される移動ロボットのパーティクルフィルタによる自己位置推定法の検討」
 〇亀井圭史(西日本工業大学),吉弘憲大(西日本工業大学・九州工業大学)

〔施設見学会〕
おばせキャンパスおよび小倉キャンパスの施設見学.

【意見交換会】
施設見学の後に,小倉エリアの街中にて,開催しました(実費).

〔連絡先:発表申込み&意見交換会参加申込み〕
西日本工業大学 武村 泰範 准教授
E-mail: takemura@nishitech.ac.jp


2017年8月
合宿研究会「蒲研2017」の共催

【日時】
平成29年8月28日(月)~8月29日(火)昼

【概要】
日本知能情報ファジィ学会(SOFT)東海支部主催の合宿研究会「蒲研 2017」にて,合同企画を行います.
http://tokai.j-soft.org/tpl_030/Gamaken2017.html

【場所・参加申込み・参加費など】
「蒲研 2017」のホームページ(下記URL)をご参照下さい.
http://tokai.j-soft.org/tpl_030/Gamaken2017.html

【内容】
テーマ:「次なるファジィブームの再来に向けて~知能情報技術における人間性の復権」

概要:
広義の人工知能が今大きなブームとなっているが,そこで使われている知能情報技術である機械学習や深層学習,ニューラルネットワークには,思考や判断の過程を自己説明する機能は陽にはなく,人間と機械の間で相互に理解をしつつ社会を豊かにするという観点からは,問題を生じ得る.
 一方,ファジィの理念では,1965年のザデー教授による発想の源泉には線形システム理論などで表現できなかった「美しい」などのあいまいな言語概念を扱うことで,より人間らしい知能情報処理を目指すという考えがあり,あいまいな概念や近似的推論の過程を人間が理解しうる形で表現することを可能にし,その応用として,複数のセンサ信号を融合するファジィ制御にて一定の成功を収めた歴史がある(バブル経済の頃).すなわち,人と機械をつなぐ知能情報技術として,ファジィの理念がある.
 本企画では,上述したファジィの理念が持つ可能性を再確認し,次なるファジィブームの再来を予想すると共に,それに備えて研究者が準備すべき事柄について,多角的な観点から議論し,検討する事を目指す.



2017年9月
合宿研究会

共催:
・「あいまい動的状態推定」ベンチャー研究会@SOFT(日本知能情報ファジィ学会)
・統計数理研究所 共同利用研究一般研究2(H29-共研-2014)「不確実状況下での動的状態推定と知能情報科学の融合」

【日時】
 平成29年9月11日(月)13時~
     ~9月12日(火)~12時(または夕方まで)
  ※宿泊の部屋割りは『相部屋』を基本とします(男女別).

【場所】
 源泉の湯 松乃井(URL:http://www.matsunoi.com/
  ※宿泊代:1泊2食付14,190円(諸税込)を予定.

【内容】
〔初日〕
(0)自己紹介と研究紹介:13時~14時(1時間)
 参加者の自己紹介と研究内容の紹介:5~15分/人
(1)初学者セミナ:14時~16時(2時間)
 ナビゲータ:萩原 淳一郎(NTTドコモ)
  確率・統計・ベイズ推定
  状態空間モデル:確率分布表記と方程式表記
  状態推定の形式的解
  状態推定アルゴリズム:カルマンフィルタ,モンテカルロフィルタ
  モデリング事例
(2)発展セミナ:16時~18時(2時間)
 ナビゲータ:生駒 哲一(日本工業大学),高橋 啓(長崎大学)
  補助変数パーティクルフィルタ(APF)
  逐次モンテカルロ法フィルタ(SMCフィルタ)
  平滑化および固定パラメータの推定
(3)ディスカッション:20時~22時
 いわゆる「人工知能」や知能情報技術との融合について
 最適フィルタの歴史的経緯と今後の展開について
 近未来予想~次は何か?
〔2日目〕
(4)LMBフィルタ勉強会:9時~12時(2日目)
 ナビゲータ:生駒 哲一(日本工業大学)
  複数対象追跡課題と状態空間モデル
  PHDフィルタとその解法
  LMBフィルタとその発展
(5)個別事例相談会:13時~17時(2日目)
 状態空間モデリングのツボ紹介と個別事例の相互意見交換

【交通費の補助:学生参加者向け】
あいまい動的状態推定ベンチャー研究会(SOFT)より,
学生参加者に対して交通費補助の支給を予定しています.
支給額は不定で,予算総額を参加人数で割り,算定する予定です.

【参加申込み】(※)先着順.定員に達し次第,受付は終了します.
事前の参加申込みを必要とします.下記要領でお申込み下さい.
 ※参加申込みは終了しました(2017年8月末).

 1)電子メールにて,生駒(E-mail: ikoma@nit.ac.jp)宛に,
  件名を「9月合宿@水上温泉〔パーティクルフィルタ研究会〕」で,
   ・参加者の氏名(よみがな)
   ・性別
   ・年齢
   ・所属
   ・学生か一般か,
   ・宿泊の有無(現地への到着予定時刻,現地を発つ予定日時)
  をお教え下さい.
 2)返信メールにて宿泊代の振込先(旅行代理店)をお伝えします.
 3)宿泊代の振込みをもって,参加登録が完了します.



2017年10月
研究室見学会・研究発表会

【日時】
平成29年10月20日(金)13時~17時

【場所】
福井大学工学部(文京キャンパス)
 総合研究棟Ⅰ4階 知能システム演習室

【内容】
〔研究発表会〕
13:00-14:00
「FastSLAMの正しい理解~書籍『確率ロボティクス』の解説」
 生駒 哲一(日本工業大学)
14:00-14:20
「球面画像を用いた旋回運動表現および車両制御への応用」
 増田 寛之(富山県立大学)
14:20-14:30 <休憩>
14:30-14:50
「GPDM手法を用いた人型ロボットモーションのモデル構築と再現」
 ○宓 建,高橋 泰岳(福井大学)
14:50-15:10
「Particle fixed-lag smoother based landmark mapping for SLAM of indoor mobile robot」
 ○王 君,高橋 泰岳(福井大学)

〔研究室見学〕
15:20-17:00
 ・非線形科学研究室 高田先生
  http://nonlinear.geo.jp/
 ・人間学習システム研究室 片山先生
  http://h.his.u-fukui.ac.jp/
 ・ロボティクス研究室 浪花・谷合先生
   http://www.rbt.his.u-fukui.ac.jp/index_j.shtml
 ・光計測システム研究室 藤垣先生
  http://www.os.his.u-fukui.ac.jp/
 ・インタラクティブ・ロボティクス研究室 高橋先生
   http://www.ir.his.u-fukui.ac.jp/
※1研究室20分程度,合計90分(10分程度の休憩を含む).

  研究発表の募集は終了しました.申込み先は下記でした.
  ・宛先:
   E-mail : yasutake@ir.his.u-fukui.ac.jp
   高橋 泰岳 准教授(福井大学)
  ・件名:「PF研究会10月参加申込」
  ・メール本文にて,発表題目,発表者(連名可),所要時間希望などをお教え下さい.
  ・意見交換会への参加可否も,併せてお教え下さい.

【意見交換会】
福井駅近辺にて開催しました(実費).



2017年11月
二つの行事を開催しました.

==========その1==========
国際ワークショップ IWACIII2017@北京(中国) でのセッション企画
http://iwaciii2017.bit.edu.cn/

「あいまい動的状態推定」ベンチャー研究会@SOFT(日本知能情報ファジィ学会)との合同企画

【日時】
平成29年11月3日(金)~4日(土)

【場所】
China Hall of Science and Technology,北京(中国)

【内容】
オーガナイズドセッション"Uncertain Dynamic State Estimation and Its Applications"を企画しました.

==========その2==========
第32回信号処理シンポジウムの協賛と特別セッションの企画
http://www.ieice.org/~sip/symp/2017/

【日時】
平成29年11月8日(水)~10(金)

【場所】
マリオス盛岡地域交流センター,18階会議室

【内容】
会期の3日間にわたり,スペシャルセッション等を企画しました.



2017年12月
研究発表会 および 研究室見学会

共催:大阪電気通信大学情報学研究所

【日時】
平成29年12月2日(土)13時~夕方

【場所】
大阪電気通信大学 寝屋川キャンパス J号館 J610

【内容】
〔研究発表会〕
13:00-14:00
「動画像追跡における検出前追跡と検出後追跡および複数対象の同時追跡」
 生駒 哲一(日本工業大学)
14:00-15:00
「コンピュータビジョンシステムのためのソフトコンピューティング技術の開発」
 渡邊 俊彦(大阪電気通信大学)
15:00-15:10  <休憩>
15:10-15:50
「照明色変動の補正と色物体追跡」
 ○土居 元紀・辻本 晃大 (大阪電気通信大学)
15:50-16:00
「情報学研究所紹介」
 土居 元紀(大阪電気通信大学)
16:00-16:10  <休憩>
〔研究室見学〕
16:10-16:40
  渡邊研究室
16:40-17:00
  情報学研究所

【意見交換会(交流会)】
17時半より開催しました(実費).

============================

【関連行事のご案内】
前日の,12月1日(金)午後には,下記の講演会が開催されます.併せてご参加頂けました幸いです.参加費は無料です.参加をご希望の方は視覚情報学研究系代表 来海( kima@osakac.ac.jp )までご一報下さい.

大阪電気通信大学 情報学研究所 学術講演会
「画像技術の最前線:テレビジョンからロボットビジョンまで」

日時:2017年12月1日(金)13:30~17:15
場所:寝屋川キャンパスJ号館小ホール(J610)
主催:大阪電気通信大学 情報学研究所 視覚情報学研究系

〔プログラム〕
13:30~13:40 開会の辞
 情報学研究所 視覚情報学研究系
  代表 来海 暁
13:40~14:40 「高速ビジョンとその応用」
 広島大学大学院工学研究科システムサイバネティクス専攻
  教授 石井 抱 先生
14:40~15:40 「人の内的変化を探る歩容解析」
 広島市立大学大学院情報科学研究科システム工学専攻
  准教授 満上 育久 先生
15:40~15:50 休憩
15:50~16:50 「スーパーハイビジョンの特徴と実用放送開始に向けた
取り組みについて」
 日本放送協会技術局計画部 山田 良和 氏
16:50~17:10 総合討論
17:10~17:15 閉会の辞
 情報学研究所 視覚情報学研究系 越後 富夫


2018年1月
講演会の企画

第58回システム工学部会研究会
 「人・モノの流れをとらえる数理的アプローチ」
 <主催ホームページへのリンク

 主催 SICEシステム・情報部門
  https://aimap.imi.kyushu-u.ac.jp/wp/event/a018
 協賛:電気学会C部門システム技術委員会
 協力:文部科学省委託事業 AIMaP (受託拠点 : 九州大学 IMI)
 企画 計測自動制御学会システム・情報部門システム工学部会,パーティクルフィルタ研究会

【日時】
平成30年1月12日(金)13時~17時頃

【場所】
神戸大学梅田インテリジェントラボラトリ
  (大阪駅から徒歩7分)
  http://www.b.kobe-u.ac.jp/ilabo/access.html

【内容】
12:30 -13:00 受付
13:00 -13:10 オープニング

13:10 - 14:00 
「パーティクルフィルタに基づく複数対象追跡の現状と課題」
生駒哲一(日本工業大学)
 初期のパーティクルフィルタであるモンテカルロフィルタやブートストラップフィルタ,あるいは動画像追跡におけるCONDENSATIONなどでは,多峰の事後確率分布を扱い得るものの,それは単一対象が複数の解釈可能性を持つという事であり,複数対象の各々の存在確率を表すものではない.複数対象の同時追跡を的確に定式化するには,ランダム有限集合(RFS: Random Finite Set)による状態空間モデルが好ましいが,その形式的解は複雑であり,現実的な解法アルゴリズムは解析的には導出できない.事後確率分布の1次モーメント近似であるPHD(Probability Hypothesis Density:確率仮説密度)を用いた形式的解としてPHDフィルタが導出され,後に,事後PHDをモンテカルロ近似した解法アルゴリズムであるPHDフィルタの逐次モンテカルロ実装が提案されて,実問題への適用が可能になった.続いて,対象の個数(Cardinality)を明示的に扱う C-PHDフィルタ,線形ガウスモデルに対し解析的な解を与える混合ガウスGM(Gaussian Mixture)-PHDフィルタ,それらの併用であるGM-CPHDフィルタなどが提案された.続いて,モンテカルロ近似の各粒子がどの追跡対象を表すかを明示する為,粒子に識別ラベルを付与する方法が提案され,これと,PHDが前提とするポアソン過程のRFSを発展させた複数ベルヌーイ過程フィルタとが融合し,ラベル付き複数ベルヌーイ(LMB: Labeled Multiple Bernoulli)フィルタへと昇華した.そこでは,PHDとLMBのRFSを特殊形として持ち,これらを一般化したGeneralized LMB-RFSに対して,システム方程式での時間推移あるいは観測モデルに基づくベイズ則に対する再生性あるいは共役性を持つことが示され,その限定的なクラスを用いたδ-GLMBフィルタにおいて得られる強い結果に基づく効果的なハイブリッドフィルタアルゴリズムが提案された.本講演では,これら複数対象の追跡法群を概観し,その国内外での研究の現状と課題を述べる.

14:00 - 14:50
「交通行動推定のためのアクティビティシミュレーションと 観測データの統合」
布施 孝志(東京大学)
 近年,交通需要予測の結果から,安全性・利便性・快適性といった質的評価が求められており,個人の移動及びその変化について詳細に把握する必要性が高まってきている.個人の移動に関する情報取得のため,従来から,パーソントリップ(PT)調査や,アクティビティベースの非集計交通行動モデルの開発が行われてきた.アクティビティベースモデルによる分析では個人の1日の活動全体を詳細に表現できるが,10年に1度のPT調査データを前提とするため,現況に即した個人の移動の把握には限界がある.一方でモバイル空間統計等,多様な交通データの取得可能性が広がってきている.これらのデータは,PT調査と比べて高頻度に取得可能であるため,現況に合った交通状態の推計への寄与が期待される.しかし,多くの交通データは集計データであり,個人属性が不明であること等から,交通データ単体での個人の移動やその変化に関する分析は困難である.そこで,個人の1日の活動全体を詳細に表現できるアクティビティモデルと,動的な交通状況の再現が可能な交通データの両者を,パーティクルフィルタを用いて同化することにより,現況に即した個人の移動の再現を試みた.

14:50 - 15:00 <休憩>

15:00 - 15:30
「観測データに基づく人の移動履歴の推定」
梅谷 俊治(大阪大学)
 防災,交通,マーケティングなどの分野で,個人の移動履歴を収集・加工したデータを利用して人の流れを解析する研究やそれに基づくサービスの開発が盛んに行われている.しかし,これらのデータは個人のプライバシ情報を多く含むため,企業や個人など幅広い層に個人の移動履歴データを公開することは困難である.また,収集した個人の移動履歴データの欠損や不備により,その利用が困難な場合も少なくない.本研究では,都市圏の各地点に配置されたセンサから観測される各時刻の交通量を入力データとし,時間拡大ネットワーク上における大規模な最適化問題を解き,限られた観測データから個人の移動履歴を推定する手法を提案する.

15:30 - 16:00
「イベントにおけるWi-Fiシグナル計測結果にもとづく人の動き推定」
内種岳詞(神戸大学)
 祭や講演会など,非日常のイベントにおいて参加者数を把握することはもちろん,イベント会場内での人の移動経路や滞在時間を考えることも重要である.人の移動経路や滞在時間は,安全性や経済効果と関連していると考えられ,スーパーマーケットやコンビニエンスストアなどクローズドな会場で計測・利用されてきた.一方,屋外イベントでは,カメラなどの計測機器をイベント期間中のみ多数設置することは難しく,より手軽に人の流れを計測する手法が求められる.多くの人が身に着けているスマートフォンなどのWi-Fi通信機器は,機器IDを含むビーコンと呼ばれるシグナルを常にブロードキャストしている.そのため,シグナルを計測することにより,人の移動経路や滞在時間を計測結果から推定可能だと期待される.本研究では,Wi-Fi通信機器が発するシグナルの取得結果から,人の移動経路や滞在時間の推定を試みる.また,取得結果が人の移動の結果生じたデータであることを示すため,データおよび待ち行列理論で利用される簡易的なモデルの両方において,滞在時間とその時間滞在する人数と関係がべき則となることを確認する.

16:00 - 16:30
「人流モデルを用いた人物移動の予測と追跡」
川本 一彦(千葉大学)
 カメラを用いた人物移動の予測と追跡は,人物行動解析の基礎技術として重要である.本講演では,これまで我々のグループで開発してきたいくつかの人物移動モデルを紹介し,それらに基づく予測と追跡への応用についても紹介する.また,深層学習の導入や現在の技術動向についても紹介する.

16:30 - 17:00 総合討論
17:00 - 17:10 クロージング

※参加費無料(意見交換会を除く),事前申込み不要(意見交換会を除く)です.

【意見交換会】
夕方より,会場周辺で開催しました(参加費実費) .

2018年2月
合宿研究会の共催

第44回東海ファイジィ研究会(ヒマ研2018)
主催:日本知能情報ファジィ学会(SOFT)東海支部
 http://tokai.j-soft.org/tpl_030/Himaken2018.html

【日時】
平成30年2月18日(日)~2月19日(月)

【場所】
日間賀島公民館(南知多町役場 日間賀島サービスセンター)
愛知県知多郡南知多町日間賀島字永峰18

【内容】
開催の詳細は,ヒマ研2018のホームページをご参照下さい.

2018年3月
研究集会の開催

共催
・統計数理研究所共同利用研究,一般研究2(29-共研-2014)
 「不確実状況下での動的状態推定と知能情報科学の融合」
・「あいまい動的状態推定」ベンチャー研究会
  @SOFT(日本知能情報ファジィ学会)

【日時】
平成30年3月1日(木)9時半~17時半

【場所】
統計数理研究所,セミナー室5(部屋番号:D313)

【内容】
9:30~9:45
受付/オープニング

9:45~10:45
(1)生駒 哲一(日本工業大学)
「不確実な対象の動的状態推定を行う状態空間モデルアプローチについて」

10:45~11:15
(2)土居 元紀(大阪電気通信大学)
「シーンの色分布の統計的特徴を用いた照明色変動補正の人物追跡への応用」

11:15~11:45
(3)〇盛田 健人,小橋 昌司(兵庫県立大学)
「パーティクルフィルタによるX線透視投影画像上での人工膝関節の動態解析」

13:00~13:30
(4)藤井 流華,〇岡本 一志(電気通信大学)
「重回帰分析による推薦の透明性を有したモデルベース協調フィルタリング」

13:30~14:00
(5)〇南 哲志,橘 完太(工学院大学)
「車内カメラ映像から複数物体の状態を推定するパーティクルフィルタの検討」

14:00~14:30
(6)西原 詳,〇中島 智晴(大阪府立大学)
「RNNによる移動軌跡の異常検知」

15:00~15:30
(7)加賀翔大郎,〇荒川俊也,大西正敏(愛知工科大学)
「鼻部皮膚温度測定によるストレス検知システムの開発」

15:30~16:00
(8)〇松田健(長崎県立大学),園田道夫(NICT)
「GUIツール利用時のマウスカーソル軌跡データの幾何学的考察と状態推定の可能性」

16:15~16:45
(9)三坂 孝志(東北大学)
「データ駆動型の乱流モデリング」

16:45~17:15
(10)川上倫人,〇川本一彦(千葉大学)
「スケルトンとcGANを用いた人物動作ビデオの生成」

17:15~17:30
総合討論/クロージング

【意見交換会】
意見交換会18時~,場所は立川駅近辺にて開催しました.


   更新:2018年3月16日